株式会社 正治組
土木部 部長

大矢洋平 氏

SYMMETRY導入の経緯から土木業界での活用方法まで、VR空間の中で実際に使用したモデルのデータを見ながらお話を聞かせていただきました。

サマリ

  • オンラインコラボレーション機能を使って同じ現場の3Dモデルに入れるので、わざわざ時間をかけて移動する必要もないわけで、スケジュールの調整も楽ですよね。
  • 図面データを元に作られた3DCADデータをVR空間で読み込んでVR空間で確認すれば、図面が読めない人でも理解できる。
  • VR上で打ち合わせをしている時に、元方事業者の方が当初の設計で予定していた土砂崩れのために設置する矢板がおさまらないということに気がつきました。

まずはじめに、大矢さんについて簡単に教えていただけますか?

自分は勉強が嫌いだったので、19歳で土木業界に入りました。
社長が、あるとき「公共土木がやりたいと」言い出したのが、今から約15年前。
それ以来公共土木の仕事に携わっています。
どの業界も一緒だと思いますが、技術のノウハウは外に出せないし、他の会社は教えてくれない、非常に閉鎖体質な業界です。
なので、世の中にある新しい技術を自分で調べて、それを取り入れながらやってきました。

なぜ新しい技術を積極的に取り入れようと思ったのですか?

土木の仕事をする上で、図面通り作るのは当たり前のことで、それをいかに少ないエネルギーで、早く作れるかということが大事なんです。
それを達成するには、今まで通りのことをやっていても変わらないので、新しいものを取り入れ、アプローチの仕方を変えることで仕事の効率をあげています。

自分が駆け出しのころは、一日3時間睡眠くらいでガツガツ仕事をしていました。だけど、自社の若手技術者が、自分と同じ辛い経験をするのはよくないと思い、仕事を効率化できる方法があればどんどん取り入れています。

SYMMETRYはどのようにして知りましたか、また体験してどのように感じましたか?

今からちょうど三年くらい前に参加したセミナーにSymmetry Dimensions Inc. CEOの沼倉さんがSYMMETRY のブースを出していて、そこに訪れたのがきっかけでした。

自分は現場の情報をいつでも確認できるように三次元データをPCに入れてるんですが、一歩現場事務所の外にでたら見れないし、違う現場事務所にいる人とは共有できないっていうところに不便さを感じていたんです。

そんな時にSYMMETRYを体験して、自分の3DCADデータに入ってデザインの確認ができることと、別の場所にいても複数人で同じモデルに入って打ち合わせができるというのを聞いて、「これは使える」と思い、その場で財布を出して、「すぐ買うから売ってくれ」って言ってしまったくらい衝撃的でした。

今お仕事でSYMMETRYを使っていただいていると思いますが、どの機能が便利だと感じますか?

一つのモデルの中に複数人が同時に入れる”Online Collaboration機能”が便利ですね。
現場って実際にやってみると図面通りにいかないことが多くて、そもそも図面が合っていないこともあります、だからこそ事前に現場まで足を運んで現地状況を確認したり、みんなで集まって図面の整合性をチェックしたりします。

でも、現場に行って打ち合わせするにも、現場に行くだけで時間はかかるし、全員のスケジュールを調整するのだって一苦労。

それに図面のチェック一つとっても、現場の図面の数は膨大です。

仮に一つの現場の図面が50枚あって、それを5人分印刷するとなったら、それだけで250枚印刷する必要があります。
印刷するだけでも大変なのに、それを全部読んで理解して図面の整合性をチェックしなくてはいけない。

現場図面の整合性チェックの様子 正治組提供

現場図面の整合性チェックの様子

それがSYMMETRYを使えば、オンラインコラボレーション機能を使って同じ現場の3Dモデルに入れるので、わざわざ時間をかけて移動する必要もないわけで、スケジュールの調整も楽ですよね。

それに図面データを元に作られた3DCADデータをVR空間で読み込んでVR空間で確認すれば、図面が読めない人でも理解できる。
SYMMETRYを使うことでイメージが共有できるおかげで、無駄な作業を事前に防げるし、お金も時間も節約できてしまうんです。

建築設計土木向けVRデザインレビューツール SYMMETRY(シンメトリー)を使用したイメージの共有の様子 正治組提供

SYMMETRYを使用したイメージの共有の様子

SYMMETRYを活用いただけていて嬉しいです。
大矢さんの会社ではSYMMETRYで点群データを読み込み活用されていると思いますが、どのように活用されているか教えていただけますか?

先日、耐震補強工事にて橋台にアンカーを打って補強を行う工事がありました。

この橋が造られた当時は2次元の図面しかないので、当初はその図面を元に計画を進めていて、自分は特に問題ないかな、と思っていたんですが、確認のためにSYMMETRYを使用して、点群で計測した現場のデータに、橋のSketchUpデータを重ね合わせて元請けさんと一緒に実寸大で確認してみました。

施工前の実際の現場の様子 正治組提供

実際の現場の様子

建築設計土木向けVRデザインレビューツール SYMMETRY(シンメトリー)で点群データとSketchUpデータの重ね合わせによる現場シミュレーションの様子 正治組提供

SYMMETRYで点群データとSketchUpデータの重ね合わせによる現場シミュレーションの様子

VR上で打ち合わせをしている時に、元方事業者の方が当初の設計で予定していた土砂崩れのために設置する矢板がおさまらないということに気がつきました。

建築設計土木向けVRデザインレビューツール SYMMETRY(シンメトリー)上で矢板部分の収まりの確認を行っている様子 正治組提供

SYMMETRY上で矢板部分の収まりの確認を行っている様子

これに気付けるか、気付けないかというところが本当に大きいことなんです。

もし気づかずに工事を進めていたら、工事のための呼んだ重機や、作業員の仕事は途中でストップしてしまい、重機のレンタル費や人件費など大きな損失が生まれてしまいます。

それに、なぜ施工が出来ないのかがすぐわかればいいですが、わからない場合は、また1から検証していく作業が生まれてしまいます。

そういった無駄な作業を生み出さないために、SYMMETRYを使ってシミュレーションを行っています。

建築設計土木向けVRデザインレビューツール SYMMETRY(シンメトリー)内での重機配置シミュレーション 正治組提供

SYMMETRY内での重機配置シミュレーション

建築設計土木向けVRデザインレビューツール SYMMETRY(シンメトリー)で確認後、実際の現場での重機配置の様子 正治組提供

実際の現場での重機配置の様子

ありがとうございました。今後の大矢さんの目標をお聞かせいただけますか?

みんながハッピーになるものを作っていきたいなと思っています。

いきなり「日本の業界を変えてやる」じゃなくて、僕は自分の現場に関わる人、この人たちからハッピーにしていこうかなと
その一つのツールとしてSYMMETRYを使っていけたらいいなと思っています。